みなさん、ゴールデンウィークはいかがお過ごしでしたか?
副校長は大阪と紀北町、それぞれ半分ずつ過ごしました。
趣味のランニングにも精を出し、ほぼ毎日走りました!
「努力は裏切らない」がモットーですので。。。
紀北町では、4月末でエビ網漁の期間が終わりました。
今回は、最後のエビ網漁のお手伝いに行ってきたので、
エビ網漁とその様子、副校長が思うことを書いていきます!

エビ網漁とは?
「エビ網漁」と聞くと、みなさんは何を想像しますか?
「エビ」と言ってもいろんなエビがありますが、ここで言う「エビ」は、
「伊勢エビ」のことです!
高級食材として知られていて、地域によってはお祝い事に使われることも。
そんな高級食材を、「刺し網」という漁法で獲ります。
「刺し網」とは下の図のように、1枚の布状の網をカーテンのように海中に沈め、
網に刺さった獲物を絡め取る漁法です(抜粋:紀北町観光協会HPより)。

こんな感じで伊勢エビが網にかかって上がってきます!
エビ網漁は、午後2時〜4時の間くらいに網を掛け、翌日早朝に網を回収します。
回収した網を陸揚げし、網干し場で1尾ずつ丁寧に網から外していきます。
エビの角や足が折れると、お祝い事に使えず価値が大きく下がります。。。
無論、味は変わりませんが。。。
なので、漁師やその奥様方が熟練の技で外していくのです。
副校長もチャレンジしてますが、まだまだヘタクソです(笑)

伊勢エビはなぜ高価なのか?
伊勢エビは、長いヒゲと腰が曲がった姿から長寿を連想させる縁起物です。
また、成長過程で脱皮を繰り返すので、立身出世の縁起物とも言われています。
名前の由来は諸説あって、
①古書「大和本草」に「この海老、伊勢より多く来る故、伊勢海老と号す」と記載がある
②産卵期は磯にいることが多いため「磯エビ」が訛って「イセエビ」になった
③カブトが武士の甲冑に似ており威勢のいい様子から、「イセエビ」になった
などなど、真相はわかっていません。
そんな伊勢エビですが、大きく立派なものほど高価になります。
相場は変動しますが、1キロほどのものなら2万円程度、
300gの小ぶりのものなら4千円程度です。
養殖が難しく、「市場に出すまで3年程度かかる」
これが伊勢エビが高価な理由としては一般的ですが、
副校長は他にも理由があると思います。
①伊勢エビの数が減っている、または取れる場所が北上している
磯焼けの影響で、藻場が減り、伊勢エビの餌になる貝類が減少しているようです。
また、海水温の上昇や黒潮の蛇行の影響で、
三陸沿岸でも獲れるようになっています。
②エビ網漁師の高齢化、漁がかなり危険
副校長がいる紀北町島勝浦でも、昔はエビ網漁師さんがかなりの数いましたが、
現在は、5隻ほどしかありません。
漁師さんの高齢化も進んでいて、副校長の師匠も今年で85歳です!
また、お手伝いしてみてわかったことですが、漁がかなり危険です。
伊勢エビは、磯に近いところに多く棲息しているので、網も磯際に掛けます。
網掛けの時はまだ昼間なので明るく、そこまで危険ではないのですが、
網上げの時は早朝(夜中)でほぼ真っ暗。
船の灯りと懐中電灯を頼りに網を上げていきます。
網を上げるのに夢中になって、磯にぶつかって転覆、乗り上げて座礁。。。
なんてことは結構あるようです。
副校長も網上げ時は、ほぼ見張りです。見張りを怠ると事故になります。
副校長の師匠はこれを1人でやってきたと言いますが、考えると恐ろしい。。。
師匠の奥さんが心配するのもよくわかります。
そんな命の危険と隣り合わせの漁で獲れる伊勢エビだからこそ高価なのでは?
と副校長は思っています。

かかった苦労(手間)とその対価
伊勢エビなどの魚介類に限らず、肉・穀物・野菜・果物など、食べ物は、
漁業・農業・畜産業など一次産業によって生み出されるものがほとんどです。
副校長も漁師見習いとして、一次産業に従事するほんの端くれとしてですが、
気付かせてもらったことがあります。
やっぱり、「かかった苦労(手間)に見合う対価」が必要だなと。。。
副校長は、「良いものを安く」の時代は終わり、
「良いものはそれなりの価格で」の時代だと思います。
そうでなければ、その産業自体が継続できないでしょう。
テレビのワイドショーでは物価高騰を嘆く内容が多いですが、
今までが安すぎたのでは?と思います。
まぁ、副校長もスーパーの売り場で、
「高っっっ!!」
と思うことが、良くありますが。。。
今後考えを改めたいと思います(笑)
商品の価値を考えるときは、生産者の手間と苦労を考えましょう!
以上、エビ網漁のお手伝いをして感じたことでした!

今回も最後まで読んでもらってありがとうございました!
みなさんはどう感じましたか?
ぜひコメントいただけると嬉しいです!


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